瞑想と真言(マントラ)

瞑想と真言(マントラ)に関連する情報を掲載していきます。天宮光啓支部長監修 高野山大師教会光寿支部編集。

真言とは何か…

天宮光啓

 

真言とは、サンスクリット語のマントラを漢訳した言葉です。真実の言葉、聖なる句などの意味があります。

 

バラモン教やヒンドゥー教の聖典ヴェーダ〔1〕にその起源をみることができます。

 

古代インドでは、バラモンが神々に捧げる賛歌にある特別なマントラを用いていました。やがて、仏教や密教(秘密仏教)にも取り入れられるようになって中国や日本などに伝わりました。

 

特に、平安時代の初期に弘法大師によって唐(現在の中国)から直接「密教」(秘密仏教)が持ち帰られ、仏画や曼荼羅、仏具などと共にお経や陀羅尼、マントラ(梵字真言)もたくさん請来〔2〕されました。

 

※ 参照 : 新旧訳経、梵字真言や曼荼羅、密教法具などの一覧を「御請来目録」(ごしょうらいもくろく)として献上しております。

 

そして、「マントラ」こそがこの世の「真実」を知る秘密の鍵(神仏との唯一の交信手段)であり、衆生救済の最勝の「法」(ダルマ)であると確信し「真言宗」と名づけました。

注釈

 

ヴェーダ〔1〕とは、紀元前1000年頃から紀元前500年頃にかけてインドで編纂され宗教文書の総称です。

 

御請来目録(ごしょうらいもくろく)〔2〕とは、空海(弘法大師)が高階真人遠成に託して朝廷に提出した留学成果の報告書。中国から持ち帰った経典や経疏(きょうしょ)、仏画や仏像や仏具などの品目を朝廷に献上した目録。

 

※ 参考 : 高野山大学(高野山アーカイブ)

 

 

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参考書籍一覧

坂田 光全(1997/12/1).真言宗常用経典講義 東方出版

 

松長有慶(2020/06/20).訳注 声字実相義 春秋社

 

松長有慶(1991/07/01).密教 岩波書店

 

松長有慶(1969/1/1).密教の歴史 平楽寺書店

 

中村本燃(2012/3/15).空海と高野山 青春出版社

 

星野 英紀(2001/11/10).四国遍路の宗教学的研究 その構造と近現代の展開 法蔵館

 

長田攻一, 坂田正顕, 関三雄(2003/2/25).現代の四国遍路 道の社会学の視点から 学文社

 

中村元, 福永光司, 田村芳朗, 今野達, 末木文美士(2002/10/30).仏教辞典  岩波書店