真言の功徳とは

真言の功徳とは、真言を唱えたり、聞いたり、書いたりすることによって得られえる「功徳」、現世利益〔1〕のことです。

 

金剛合掌の印を結び、真言を唱え、仏尊を象徴する一音節の種子(しゅじ)、梵字を観想(イメージ)し、仏様と深く瑜伽〔2〕します。

 

真言の効果、つまり、功徳(くどく)〔3〕と聞いて真っ先に思い浮かぶものに光明真言(こうみょうしんごん)がございます。

 

不空大灌頂(かんじょう)光真言といい、略して光明真言です。

 

この光明真言は『不空羂索神変真言経』三十巻の中の第二十八巻「灌頂真言成就品第六十一」に説かれております。

 

大日如来が清浄蓮華明王のために説いた真言です。また一切諸仏の総呪ともされています。この真言を一心に念じ読誦すれば無量無辺の功徳があり、わずか三、七遍をきくものは一切の罪障を除滅することができるとされています。

 

古より人類は、こうした真言の不思議で、かつ、偉大な力のおかげで、争いごとや病気・怪我・事故などの災厄から身を守り、心穏やかに平和な日々を過ごしてきたとされています。

 

常々感じていることのひとつに真言(マントラ)は、それ自体が「誓い・誓願」の言葉、いわば神仏との約束、ということです。

 

いろいろな経典には「誓願」(神仏に誓いを立てること)の大切さが多く説かれています。換言すれば、神仏との「約束」を最後まで守ろうと「功徳力」(くどくりき:努力する姿勢や心構え)が、やがて仏の加持力を引き寄せ、あらゆるお願いごとが叶い始め、導かれるようにして開運していくのではないでしょうか。

 

 

継続することの大切さ、続けることの大事さ、やはり、途中で止めてしまったら中途半端、すべての迷いの原因になる、のではないでしょうか。

 

(注釈)

 

〔1〕現世利益(げんぜりやく)とは、現世、この世で受ける無病息災や除災招福などの神仏の恩恵(現益・現生益)

 

※ 来世(未来の世界)において得られる利益を当益(とうやく)

 

〔2〕瑜伽(ゆが)とはヨガ(yoga)の語源とされる“結びつく”、あるいは“つなげる”などの意味を含んだ言葉

 

〔3〕功徳(くどく)とは、現世や来世において幸福をもたらすもとになる道徳的な善行。神仏の恵み、御利益 (ごりやく) 

【参考・引用 文献・書籍】

 

坂田光全『真言宗常用経典講義』東方出版(大阪)1997年08月

 真言の功徳

誰もが日々、豊かに、明るく、元気に楽しく毎日を送りたいと願うものです。

 

しかし、実際は学校や職場、家庭での対人関係のトラブル、病気、借金、学業、就職、仕事など将来に対する不安をかかえている方々も少なくありません。

 

そんな時に、窮地から抜け出すにはどうしたらよいのか。災厄を除き、幸福を導き招くためにはどのような事をしたらよいのか、あれこれ思案します。

 

前述したように、真言を読誦すれば無量無辺の功徳があるとされています。

 

私事ですが、これまでの人生においていろいろなことがございました。

 

決して楽しいことばかり、嬉しいことばかりではございません。

 

ただし、あることをきっかけにして人生が大きく開運しました。

 

 

お大師様がおっしゃるように、“真言は不思議なり”

 

個人的な感想ではありますが、真言を毎日コツコツとお唱えしていると、

 

● 人と人の縁をつないでくれたり、絆を深め、修復してくれたりします。

 

● 夢や希望、情熱、やる気を引き出してくれます。

 

● イライラ、くよくよ、心配や不安な気持ちを落ち着けてくれます。

 

● 未来に向かってボジィティブな気持ちにしてくれます。

 

真言をお唱えし続けることで、安心感が得られ、健康な心と体が育まれ体中から元気がみなぎってきます。

 

開運出世、仕事運や事業運、金運や財運がアップし、明るい方向へ物事が進んでいきます。

 

また、急に不安になったり、孤独を感じたり、切なくなった時、あるいは、怒りに我を忘れそうになった時に、“大切なこと”を思い出さしてくれ、自暴自棄になって人生を投げ出したり、自ら失敗や破滅へいこうとすることを未然に防いでくれます。

 

これまでチベットやインド、ネパールなど世界中の聖地を巡礼してきました。また、高野山や四国遍路をはじめ、観音様やお不動様、愛染明王様の各霊場をいろいろと巡拝して直接経験したことや、体験したことがもとになっています。また、納経所の方や、巡拝者の方々から聞いたいろいろとお話、さらには、当支部の会員の皆さんの体験談からも感じたことです。

 

これからも当支部会員の皆様方と共に、真言の功徳を念じながら世のため人のためにお唱えし続けてまいりたいです。

 

 

 

天宮光啓

 

天宮光啓

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